いつもどこかで工事している東急だが、ついに0711から大井町線が溝の口まで延伸となった。
早速見物に行った。
画像は溝の口2番線に到着した溝の口延伸記念ヘッド・マーク青各停列車。大井町線固有の軽量ステンレス車で溝の口側8090の比較的新しい編成ですな。
画像は前日までの試運転風景。
二子玉川までの急行列車が、そのまま試運転表示に変わり、内側の快速線を溝の口まで、外側の田園都市線列車と併走していた。
二子玉川、溝の口は2面4線で、両線が発着できるが、途中の二子新地、高津は外側の田園都市線側に対向式ホームがあるのみで、大井町線列車は通過する。小田急、京阪と同様通過線が内側の方向別複々線になっているのだ。
それだけではない。上りについていえば、溝の口―高津間で内側から外側に転線できる。また二子玉川西方で外側から内側に転線できる。ダメ押し的に二子玉川東方でも外側田園都市線から大井町線に合流する連絡線ができている。
これらを利用して一部大井町線列車が二子新地、高津に停車する。転線を繰り返すので結構揺れるけど。それを列車種別表示を青とし、停まらないのを緑として区別するのだという。運転室にG各あるいはB各という表示が見える。緑(グリーン)の各停と青(ブルー)のそれを示しているのであろう。
列車種は両方とも「各停」である。素直に考えれば2駅通過の緑の各停は準急とでもするのがリーズナブルだろうが、デフォルトが準急というのも、何だかヘンではある。そこにこだわったのかもしれない。
後述するが大井町線列車が二子玉川の1、4番線を交互に発着していた時期に方向幕の地色で区別していたことがあった。こういうやり方がお好きなのであろう、東急は。
老生は、この大井町線の延伸による田園都市線の混雑救済については懐疑的だ。ヨソ者の僻目であることは重々承知で、冒険ととらえた記事を掲出したこともあった。
東急は自社サイトで長津田―品川間を例にして、田園都市線(長津田―渋谷間準急、山手線各停)で約52分、大井町線(長津田―溝の口間準急、溝の口―大井町間急行、京浜東北線各停)約43分と訴求しているが、この数字は乗り換え時間を含まない。
また京浜東北線でも行ける品川を取り上げたのがミソで、都市は西進するというテーゼに従えば需要が増える渋谷、新宿、池袋で比較すれば、京浜東北線で行けないので結果は全く異なるであろう。
いい機会なので経緯を振り返る。
HOTほっとTOKYU200904号によれば199310に二子玉川駅改良工事に着手―とあるので、ここから勘定して16年の大工事だ。まず外側の大井町線と内側の新玉川線(現在の田園都市線二子玉川以東)の内外を入れ替えるところから、大井町線の延伸というか田園都市線の複々線化に着手した。
画像は当時(199403)の二子玉川(200008まで二子玉川園と名乗っていた)。2面4線で、海側の1番と山側の4番を大井町線が、内側の2、3番を新玉川線が使っていた。
画像の列車は1番線に到着して、そのまま上り大井町行きとなり、かなり進んでから交差渡りで本来の上りに転線する。おお、よく見れば今日(20090711)溝の口延伸記念ヘッド・マーク列車に起用された8090編成ではないか!!
乗客からすれば1、4番のどちらで大井町行きを待てばいいのかわからない状態。また大井町側から田園都市方面に行くのに、運がよければ同一ホームの1番→2番で乗り換えられるが、そうでないと4番→2番へと反対側ホームに移動する必要があった。
こちらは4番線からの大井町行き。
画像は199602段階のもので、列車の足許では新玉川線の上り側になる部分の基礎工事が始まっているようだ。富士観会館も懐かしいですな。今では高層マンションになったらしい。
この頃は1番線到着の大井町線列車は方向幕の地色が緑、4番線のものは黒であった。大井町線側から二子玉川以遠に行きたければ、緑幕の列車を待てば階段の上下をしなくてすむというわけだ。
現在、メトロ浅草で都営に連絡したい向きが、一列車見送る風景を田原町で目にするが、それと同様である(対向式ホームの浅草では2番ホームが都営と直結している)。
いくら帯色を変えたって不便なものは不便で、内外入れ替えを急いだ。
まず、新玉川線の下りが1番線に固定された。記録によると199812からだ。
画像は199903で、大井町線は2番あるいは4番で交互発着していた。
3番線は新玉線の上りで三軒茶屋、渋谷、水天宮前行きの表示がある。半蔵門線が水天宮前まで開通していた段階だ。
そして、内外の入れ替えが完了、大井町線が内側に固定されたのは199909である。多摩川上に2本の引き上げ線ができた。
その引き上げ線を延長するかたちで今回複々線化が完成したわけだ。さて、延伸後の大井町線は利用されるだろうか??
0620付日経朝刊に「東急目黒線日吉延伸1年 “痛勤”改善道遠く」という記事が出ていた。
目黒線が200806に武蔵小杉から日吉まで延長してから1年、複々線関係にある東横線が却って混雑を増しているというのだ。相似的な状態というか、都心側に直結していないだけ苦しい大井町線延伸にとって不吉な展開ではないか。
記事は①横浜市営地下鉄グリーンラインの開通で日吉口の利用が増えたこと②基本的に横浜市北部が新興住宅地として人気が高いこと―を要因として挙げている。
世の中、予想を裏切る動きもあるということだ。延伸後の大井町線、田園都市線の状況に注目しよう。