今回の連休中に見ることができた電影は以下の通り(見た順)。「新宿事件」(新宿インシデント)、「門徒」(プロテージ/偽りの絆)、「功夫厨神」(カンフーシェフ)、「投名状」(ウォーロード/男たちの誓い)。直前というか0429に見た「真心話」を入れると5本になる。
一般人でちょっと電影好きという程度だと、こんなもんだろう。爾冬陞作品が多いのは時節柄。爾導演がよく使うダニエル呉彦祖出演作が多くなる。
まず「新宿インシデント」(画像はプログラム)だが、日本に行った恋人・秀秀(徐静蕾飾)を追って不法入国した鉄頭(ジャッキー・チェン成龍)が黒社会に染まっていく、といった流れだ。舞台は1990年代ということになっている。今はそんなことはない。のか??
一番の難点は成龍大哥が徐静蕾の幼馴染みに見えないことだ。「I AM JACKIE CHAN」によれば大哥は195404生まれで満55歳のはず。しかも若めのメークにしてないから、徐静蕾のお父さんか叔父さんにしか見えない。
警官竹中直人の行動も日本人離れしているのではないか。これらに違和感を覚えた。
それをカバーするのは阿傑役の呉彦祖の熱演??だ。後半の阿傑と鉄頭のやりとりを描き込んでほしい気がしたが…。
何にせよ力作であることは間違いない。大哥も新境地開拓したかったのだろう。しかし、こちらにも都合があって、大哥が出てきただけで功夫アクション期待しちゃう。ついでにケン盧惠光も林雪と同じ動きではもったいない。同じ動きだったら、結構ヤサ男の光仔は顔で林雪に負ける。
アクション系の人々の一般職への転進は、観客の再教育という容易でない作業を伴う。
もう一つの爾冬陞作品「プロテージ/偽りの絆」も潜入捜査官役の呉彦祖が光る。シネマート六本木でプログラムを売っていなかった。ポスターも見あたらず、適当なものがないので大陸版DVDジャケット画像を掲出。
新宿事件の成龍は汚れ役にチャレンジしたという評価が広まっているようだが、門徒のアンディ劉德華もなかなかの汚れ役だ。いつもの格好つけを封印して、病んでいる犯罪者になりきっている(しかし老婆によればオーラは不滅だと)。
怪演を披露した古天樂も張静初もすごい。セシリア張柏芝の登場が考えにくい現在、張静初が亞洲一不幸の似合う女なのか??
後味のいいものではなかったが、意義のある作品だ。リーマンショック以降の当該業界はどうなったのだろう??などと余計なことを考えさせられた。
これらを見てくたびれた後、ちょっとほどけるのにいいのが「カンフーシェフ」。
同じ葉永健導演、ヴァネス呉建豪主演の「功夫無敵」と通じるゆるさ。キャストがかぶる面もあるが、本作にはサモ洪金寶が長男と参加していて重みを増す。
老生は全く関心がないが加護亜依がチェリー應采兒の、全く似ていない妹役で出演している。吹き替えだろうが、(彼女の責任ではないが)この声がやたら甲高くうるさいだけ。しかも口パクと全く合っていない。もうちょっとやりようがあったのではないかと思うばかりだ。
谷峰、李海生なんかがちょい役で出ていてうれしい。
「ウォーロード/男たちの誓い」については「投名状に金像奨」で触れた。この時は日本語字幕のないDVDで見ただけだったが。その後、同時ノミネート作の門徒、姨媽的后現代生活、跟蹤を見る機会があった。神探は日本語字幕のないDVDで見たので入れない。
門徒や跟蹤が映画として投名状より大きく劣っているとは思わない。が、スケール感、歴史に裏打ちされた物語の奥行きで、やはり投名状がアピールしたのであろう。改めてスクリーンで見て、そのように思った次第。
女は添え物的だがこの徐静蕾もなかなかよい。監督業に色気を出しているようだが女優も続けてほしいものだ。